ジーニアスが尊大な態度で答え始めた。
「偉大なる女神アプサラスを召喚するのだよ」
「星の並びの都合上、今度可能なのは100年後だな」
「我々の悲願だ。中断などありえない」
「この儀式必ずやり遂げて見せる」
「目的?それは私の偉大さを証明するためだ」
※儀式開始以降中断は不可能です。
ゴスロリエルフが補足するように独り言のようにつぶやく。
「彼らはロシア連邦を構成する中央アジアの小国、ベギニスタンの出身です」
「覚醒前から干ばつと砂漠化が進行しており今では最貧国のひとつです」
「環境の改善に魔法を使おうというアイデアは以前より試されており、その中の一つが水の精霊だ」
「出来る限りの精霊使いを集め、水の精霊の天候操作を試してきた」
「その中には我の眷属たちや、この男の大精霊も試したのだ」
「ですがマナラインの問題もあり環境改善には至りませんでした」
「ジーニアスは故郷に伝わる古文書を読み解き、国を守る女神の召喚方法を蘇らせました」
「それが今回の儀式です」
「ロシア政府の中央に近い我が色々便宜を図ってやってな、なんとかここまでこぎつけた」
「ベギニスタン国民一同の悲願でもあるのだ」
「本来なら我も居たいところだが我も微妙な立場と言うものがあってな…」
なんかめんどくさそうな顔をする。
「傲慢には感謝はしている。ロシア国内の調整については面倒をかけた」
「だが、ランナーに細かい事情を説明する必要はあるまい?」
ジーニアスは尊大な態度を崩さない。
「お兄様、護衛いただく方に失礼ですよ」
妹のアナにたしなめられる。
ゴスロリエルフが続ける。
「装備はある程度までは用意できますが、時間がありませんので間に合わないことも多いと思います」
「手持ちで何とかしていただけると助かります」
※入手値12以下、価格2,000¥以下の装備を3式まで用意可能です。
「敵の戦力と言いますか想定している脅威はまずサーリッシュのパトロールですね」
「ランナークラスの腕の持ち主の兵隊がコンビでパトロールしています」
「24時間遭遇しないということはないと思うので適切に対処してほしい。手段は任せる」
「あとは儀式のスケジュールをギリギリまで隠蔽していたので組織単位ですぐ動けるということはないだろう」
「可能性としてはシアトル内のシャドウランナーによる襲撃だな」
「これならキャッシュがあればすぐ動けるだろう」
「とは言っても、ベギニスタンに力をつけさせたくない派閥はロシア内にもいますが、現状お荷物なので改善されることを希望する派閥が主流ですし」
「UCASについてはバカだから情報がリークでもされてない限りは大丈夫でしょう」
おい、バカ
今フラグが立ったぞ